ポフトの料理教室2006年12月11日 11:55


昨日の日曜日は、ポフト・ボナー( Porte Bonheur )で行われた料理教室に参加した。
もっとも、料理教室と言いながらも、自分で包丁や鍋をもったりすることはない。店のカウンターに座ってシェフのお仕事を見学しながら、つくり方の説明を聞く方式である。どちらかというと、私の目的は、目の前でつくってもらった料理を食べさせてもらうことにあった。

今回の料理教室のテーマは、家庭でも簡単にできるクリスマス料理。ニンジンのサラダ、オニオングラタン、マッシュポテト、そしてメインのローストビーフのつくり方が今回の教材であった。
このオニオングラタンのつくり方の過程で、ブイヨンのとり方も教えてもらった(写真右側の鍋がブイヨン)。途中で、塩や調味料を一切加えていない状態のスープ、ブイヨンとして仕上がった状態、オニオングラタンの完成品の3段階で味見させていただく。こういうことは、普通に食事してるだけでは体験できない。なかなか楽しい食事会、じゃなくて料理教室だった。
こうして教えてもらったポフトのお父さんの料理法は、非常にシンプルでスローだった。油や調味料は最低限度にして、よい素材を丁寧にじっくり調理することで美味しさを出していることがわかった。

メインとなったローストビーフは、あまりにも本格的であったため、実際のところ家庭での再現は難しそうだった。しかし、さすがはポフトのお父さん、様々な知恵を授けてくださった。まず最初は、とにかく低温で長時間かけて火を通すことが大事で、それなら家庭にあるオーブンでも可能とのこと。最後の仕上げの段階では、家庭用のオーブンでは温度が低い場合があるので、フライパン上で転がすだけでもよいとか。ポークでも同じやり方でおいしくできるとのことだった。

とはいえ、その家庭方式ではなく、あくまでも本格的なローストビーフを出すことにこだわるポフトのお父さんはエライ。まずは、あらかじめ2時間かけてじっくり火を通したローストビーフが用意されていた。それを皆で触ったりして焼き加減を確認(写真中央の塊)。その後、それがフライパンではなく、店の本格的なオーブンの中に入れられ、最後の仕上げとなった(したがって、つくられた過程はほとんど見られません)。
ポフトの奥さんの方は、料理教室としての説明になっているのかどうか、ハラハラしておられるご様子だったけれど、これで十分です。
これだけうまいもの食べさせてもらえれば、誰も文句言いません。

そんな教材の数々の試食も終わり、教室も終わろうかという頃、デザートのプリンが登場。これは「オマケ」とのことで、つくり方の説明は省略! そして最後はハーブティーをいただき、楽しかった食事会は終了。
参会者は皆、おみやげのクリスマスの飾り(写真手前右)を1個ずつもらって帰った。

今回の参加費は3、500円也。この店のコース料理と同額である。
最初に聞いたときは4,000円だったのに、なぜか500円値下げになったりするところが、いかにもポフト・ボナー的だった。

その火加減が問題だ2006年12月14日 18:00


このところ、わが家では「ストーブ料理」と称するお手軽な料理を楽しむことが多い。

先月、石油ストーブを購入して冬に備えることになったのだが、ストーブから発せられるその「熱」が、何とももったいない気がしてならなかった。ヤカンを置くのも手だが、激しい結露を発生させるのはイヤだ。

そこで考えたのが「ストーブ料理」だった。
すき焼き用の鉄鍋をストーブの上に置き、肉や油を塗った野菜、そしてハーブを適当に放り込む。この鍋は蓋も立派な鉄製。そのためか、蓋をして放置しておくだけで、うまい具合に火が通った。豚肉の塊も試してみたが、柔らかく仕上げることができた。

さて、この料理をおいしく仕上げるコツは、火加減である。
あまり火力が強いと、焦げができてしまう。弱火にしておいて、時間をできるだけかける。そうすると、野菜の甘みやら旨みやらが出てきて、それはそれはおいしい料理ができる。
ちなみに、おいしかった上位は、1に蓮根、2にキャベツ、3にたまねぎであった。

そうなると、問題は火加減である。というか、その火加減が問題になってしまった。あるとき、女房が笑いながらこんなことを言ったのである。

「寒い! ストーブは調理器具じゃないんですからね。」

確かに。「ストーブ料理」はうまいが寒い!
そう、おでんをやったときも寒かった(沸騰させちゃいけないからね)。そこで、焼き魚をしたりするときの網を買ってきて、ストーブと鍋との間に挟むことにした。しかもこの網は、高さが調節できる優れものである。
これを挟むことによって、火加減とストーブ本来の機能とのバランスを図ることができるようになった。・・・のはいいのだが、今はその網を見る度に、その上に"何か"を載せて炙ってみたいという誘惑に負けそうになっている(もし負けたら、部屋は大変なことになるぞ)。

Imagine there's no copyrights2006年12月17日 18:31

 想像してごらんよ すべての人々が
 ジョンの歌を もっと自由に歌える世界を

 僕は夢想家でも独りぼっちでもない だって
 いつかヨーコが 著作権を全て放棄してくれるはずだから
 そうすれば世界は きっとひとつになれる


* このうたを、ジョンとヨーコに、
  そして、先週京都地裁で有罪判決を受けた
  Winnyの開発者の方に捧げます。

イブの前夜2006年12月24日 16:49

松本美術館キャンドルナイト 昨日は松本市美術館でキャンドル・ナイトという催し物があった。
午後5時から敷地のいたるところにキャンドルが灯され、クリスマスらしい雰囲気が演出されていた。

美術館内のレストランでは、この日だけ出されるホットワインなどのメニューが用意されていて、この日だけは館内のベンチなどでテイクアウトしたものが飲食できる。
中庭を望むことができる2階の通路は、まさにカップル向きのベンチがたくさん置いてある(この日、この場所は、松本で一番のデートコースになりそう)。

松本美術館キャンドルナイト 女房いわく「すごく都会的。松本を見直した。」
とはいっても、東京とは違ってあまり人が多くないのがいい。
適度に人がいて賑やかで、それでいて静か。
写真は中庭を撮ったものだが、ほかに池や通路にもキャンドルが置かれていた。いたるところにキャンドルが置いてあるため、景色に見とれ、足下のキャンドルを蹴飛ばしてしまう人がたくさんいた。それを一所懸命元通りにしようとしている人たちの姿を見るのも、なんだかのんびりしていて、いい感じだった。

昨夜は、帰り途にポフトボナーに寄って食事をする予定だった。
でも、寄ってみると予約で満席との看板が出ていた。入れなかったのは残念だったが、繁盛してくれるのは大歓迎(ちなみに、今日も予約でいっぱいのご様子)。

パプリカのパスタ ただ、そうなると、私たちには次善の策というものがない。
仕方なく、家に帰ってパスタでも食べようということになった。

で、スーパーで買い物をした後になって、女房が「今日はすごく辛いのが食べたい」と言い出す。
引き返すのも面倒なので、家にあるもので「辛い」パスタをひねり出すことに決める。
かくして、こんなパスタができた。
アンチョビとニンニクで風味を付けたオリーブオイルに、スライスしたパプリカを入れ、さらに唐辛子をかなり効かせてみた。ここまでは普通。これに、人参をすりおろしたドレッシング風のもの(ちょっとだけビネガーとレモン汁、シロップが加えられている)を最後にかける。
強烈な辛みに、若干の酸味と甘みが加わって(これじゃタイ料理か?)、パプリカと人参の絶妙な組み合わせに成功(しかも人参はうちの庭でとれたやつ)。

このところ、去年の秋冬につくっていたパスタの焼き直しばかりだったため、新作は久々。ポフトの料理は楽しめなかったものの、それなりの成果に納得できる一日の終わりだった。