ヴィボ・ヴァレンティアの城2012年01月05日 00:41

 
ずっと忘れていた。Vibo Valentia(イタリア・カラブリア州)にあるCastello Normanno-Svevoのことを。
数年前、この近くを車で旅行したときに済ませておけばよかったのだが、そのときは、ミレートにたどり着くことを優先した。
たぶん、そのときにアタマの中から排除してしまったのだろう。ガイドブックに載せられているほどの城なのに、ずっとここへ行こうという発想が出てこなかった。
ともあれ、コゼンツァの城を最後に、イタリア半島部のフェデリコ2世の城は行き尽くしたと宣言したことは誤りだったのだ。何という失態!

というわけで、やり直し作戦開始となった。
この2年ほどはずっと機会をうかがっていたのだが、なかなか時間がとれない。そこで夏や春先をあきらめて、この正月休みのどさくさに紛れてのニッポン脱出を画策することにした。
昨年11月、ついに飛行機のチケットも発券され、年休も確保・・・、となった後になって、また思いがけない仕事が発生してしまった。しかし、今更キャンセル料を払うのも何だし、ま、そこんとこは職場の皆様にご容赦いただき、抜けさせてもらうことにした。

かくして、何とか今日のVibo Valentia訪問にこぎ着けた。
今回もいろいろまた、宿題を片づけながらの旅になる。

ニコーテラへ2012年01月06日 02:37

 
本日1月5日の目的地はNicoteraというカラブリア州の西海岸線にある街。宿泊地レッジョ・ディ・カラブリアから鉄道で出かけた。

お目当ては、Castello Ruffoである。中世の南イタリアを征服したノルマン人ロベルト・ギスカルドがその基礎を築いたとか。
地図上では鉄道で簡単に行けそうだったため、旅程に組み込んでみた。

とはいえ、列車を降りてからが大変なのがこの手の城巡りの常である。
予想通り、城は、高台にある街の最も高い場所に築かれていた。しかも街は迷路のようで、舗装されていない細い坂道を、右折左折を繰り返しながら登らないといけなかった。
気温も高く、コートもセーターも脱いでひたすら登る。久しぶりに汗だくになる運動になった。

城は現在、小さな博物館になっていて、考古学上の出土品や古い生活用品などが展示されている。
ずっと無言で、私にぴったりとついてまわる変なおじさんが案内人らしかったが、どういうシステムなんだろう。

Nicoteraの駅は無人駅で、切符を売る機械もない。あらかじめレッジョで切符を買っておいてよかった。

困ったのは、切符に日時を打刻する機械もなかったこと。
だが、それは列車に乗ってから車掌にサインしてもらうことで解決。
この機械の故障大国で、正しい列車の乗り方をまたひとつ覚えた。

ニカストロの城跡2012年01月09日 02:21


この土日はナポリに滞在しながら普通の観光をしている。でも慣れないせいなのか、相手が猥雑なる街だからなのか、この普通の観光ってのが、やけに疲れる。

ナポリに入る前の金曜日(1月6日)には、Nicastroに一泊して、この街の高台にあるCastello Normanno-Svevo を観に行った。こういうマニアック観光の方がずっと楽しい。

それにしても、探してみると、続々といろんなところにノルマン城がみつかるものだ。いちいち出かけていたらきりがないが、ここニカストロは省略できないと思った。
事前にGoogle Earthでみてみると、廃墟となっていることがわかったからだ。つまり、後の時代の付け足しよりも、ノルマン期の遺構の方がよく観られるのではないかと思った。

事実、行ってみると、適度に壊れていてなかなかいい感じ。
適度というのは、それが大規模な城だったということが一目でわかる偉容を保っていながら、修復して元通りにしようなどという気にはさせない程度にボロボロになっているということだ。

ホテルのあるニカストロの新市街は、ずっと下の方にある。なかなか大きな街で、明るくて住みやすそうな感じ。
ここはラメツィア・テルメ市の一部。ラメツィア・テルメって、なんでここに空港があって、地図の類でも大きな文字で表されるのか、ずっと不思議に思っていたけれど、実際に行ってみて納得できた。

ちなみに、夕食をとったレストランで、不思議なモッツァレッラに出会えた。舌触りはちょっとざらついていて、食感はいまひとつ洗練されていない感じ。でも、味と風味は抜群。最近食が細くなった私でも、さらりと一塊を食べることができた。おかわりしたいくらい。
今度カラブリアを旅するなら、初日にラメツィア・テルメに飛行機で入り、ニカストロに宿をとるというのがいいかも知れない、と思った。

Foggiaのホテル2012年01月10日 02:40

 
今日はナポリを脱出してFogia泊だ。
駅を出てすぐ、懐かしいプーリアの匂いを感じた。それも冬のプーリアの独特の匂い。他の場所では感じなかったのだから、きっと独特のものなのだろう。

ところで、古いホームページには、Foggiaのホテル環境の悪口を書いたが、今は改装されているところもあって、悪くはない。
今回初めて泊まった駅に近いホテルは、部屋にバスタブもついてる。内装もしゃれていて、モノトーンで決めてある。

ただ、ちょっとやりすぎと思えるのが、左上に写ってるクローゼットだ。
手が届くはずもなく、はしごもない。棒をつかってハンガーをかけるようだ(面倒なので私は使いませんけど)。
この「棒でやればいい」という方法は、つくる前から想定されていたのだろうか。それとも、つくってから考えられたのだろうか。。。

ノルマン城に泊まって2012年01月13日 01:03

 
10日の晩にはノルマン城に泊まった。
BovinoというFoggiaに近い山上にある古い街。ここにもノルマン期の城があり、一部がレジデンスになっている。

まあここに泊まれたのはよかったとして、急な冷え込み+城ならではの冷たい床と壁+エアコンの不調で寒かった。
おかげで風邪をひいてしまい、その後予定していた旅程をあきらめ、Bariのホテルで静養中。

食事もファストフードをぱっと買って、ホテルにすぐ戻って食べる程度だ。
イタリアで風邪というのは2度目。前回は若さで乗り切ったけれど、今回は完全降伏である。