温泉キャンプにポルチーニ入りパスタ2010年07月20日 20:47

 
この連休は、ソロツーリング焼肉「温泉」キャンプに出かけた。前回のツーリングに、「温泉」が加わる豪華版である。

まずは八ヶ岳山麓にある、いつもの美容院で散髪。ずっと行く機会がなく、今シーズンは初めてとなった。コーヒーをいただきながら、バイクの話で盛り上がる。
美容院出発後は、八ヶ岳の南を走って清里をめざし、それから小海線沿いに国道を北上し、松原湖高原オートキャンプ場に入った。

このキャンプ場を選んだのは、日帰り温泉施設「八峰の湯」(「ヤッホーのゆ」と読むらしい)に徒歩で行けることを知ったからである。
キャンプ場でテントとミニタープを設営し、さっそく温泉まで歩いて行った。徒歩で5分程度の距離で、とっても近い。源泉掛け流しの本格的な温泉でもある。無色透明ではなく、少し濁った湯で、大変にありがたい感じがした。

温泉の後は、施設内の食堂に立ち寄り、生ビールとじゃこ天のつまみで一服。メニューが豊富だし、巨大なガラス窓から見える山々の眺めもいい。しかも、全席が座敷という温泉場テイストに溢れていて、なかなかよかった。
もっとも、そこでいつまでも飲み続けていたのでは、キャンプ(による金銭節約)の意味がないと思い、生ビール一杯でテントに帰った。

今回の夕食は、まずはいつもの炭火焼肉でスタートしたのだが、保冷剤として持ち込んだ冷凍ワインとあわせるため、パスタをつくることにした(写真)。
あさりとポルチーニのフィジッリである。土曜日に松本の「カタクラモール」というショッピングセンター内を巡っているうちに、このアイディアが浮かび、翌日に実行してみた。
乾燥ニンニク、唐辛子、ローリエ、乾燥ポルチーニ、ゆで汁用塩を小さなケースに入れて持参。これにパスタとレトルトのあさりが加わるだけのため、荷物としてはあまり嵩張らない。黒胡椒はいつも持ち歩いているし。

まあ、お味の方は、全ての食材が保存食であるため、それなりではあった。ただ、この路線で準備して臨めば、食材を調達できないような場所も目指せるのではないか、と夢は膨らんだ(いや、実際はそんなとこ行きませんけど)。

翌朝には、いつものようにご飯を炊いた。普段は、朝にご飯を食べることはほとんどないのに、なぜかキャンプというと、ご飯を炊きたくなる。晩飯が完全に飲酒中心であるため、ご飯の出番がない。でも、せっかくのキャンプなんだし、飯盒で炊いたお焦げつきのご飯も食べたい。それで、ご飯の出番は朝となるわけである。

しかし、こうしてあれこれつくっていると、持って行く道具やら燃料やら食材やらが次々と膨れ上がる。そろそろシンプルな旅をめざしたい・・・
と考えてみると、あの温泉施設の食堂で、ずっと飲んだくれているのも悪くないのかも(荷物はずっと小さくなるからね)。

スナフキンと一緒なら美味しいかも2009年05月28日 21:26

 
久しぶりに、新作パスタ。

今シーズンは、ディルが勝手に生えて茂り出したので、いろいろ使い途を考えてみたものの、新しい発想が出てこない。
ここはもう、あまり頭をひねらず、普通につくってみようということになり、定番のスモークサーモンとディル、バルサミコとオリーブオイルを混ぜ混ぜしたのをトッピング。
下地は、セージ、ローズマリー(こいつらも勝手に生えている)の香りをつけたオイルで火を通したジャガイモの千切り。
何となく、ヨーロッパの北方面に向かって行けば何とかなるだろうという、完全に行き当たりばったりの旅のような料理である。

出来映えは、「ストックホルムにあるイタリアンレストランのランチ」(勝手な想像によるイメージ。ただし、ボリュームは半分)。
軽くて、それなりに美味しいんだけど、何か足りない。でも、何が足りないのかわからない・・・。

やはり、南を目指すべきでした。
次はシチリアを目指します(文字通り、行っちゃうかも)。

カブのスライス・スパゲッティ2008年11月29日 23:58

 
 久しぶりに、パスタネタ。
 いや、このところ、毎週のようにスパゲッティをつくってはいるものの、忙しいこともあって、新作パスタのアイディアが出てこない。

 それで、久しぶりに登場した新作ネタがコレ。
 といっても、アーリオ・オーリオをベースに、カブのスライスをちょっとだけ炒めて足しただけなんだけど・・・。

 それが、不思議な現象となって、おもしろかった。
 唐辛子をたくさん入れたはずなのに、辛くない。パンチが効いた味なのに、なぜか優しい味でもある。アンチョビの臭みが全然なくなっている。シンプルなんだけど、旨みが強い。

 信州のカブは、やけに旨い(それ以外の野菜もそうだけど)。
 その旨さに助けられただけの料理という気もするが、このカブは意外な使い方ができるのかも。

ルッコラの菜の花らしきもので2008年04月01日 21:38

 
去年、ルッコラの”菜の花”をつかったパスタというものが、某レストランで出されているとの噂を耳にした。
その味を想像してみるに、それはたぶん、プーリア名物であるラペの菜の花のパスタに似ている気がした。いやきっと、かなり似てるに違いない。ならば、一度は食してみたいと思った。
しかし、わざわざそのレストランまで出かける根性はなし。自分でつくるにしても、その菜の花を収穫するには、秋の苗を越冬させ、春を待たなければならないとも聞いた。ちょっと面倒である。

もっとも、庭に秋まで生えてたルッコラの苗を「放置」するだけなら簡単だ。そこで昨年の秋、この信州の冬を越せるとは思えなかったものの、ダメもとでルッコラの苗をそのままにしておいた。
結果、当初の予想に反して、庭のルッコラはずっと雪に埋もれながら青々とした葉のまま越冬し、この3月には、ついに菜の花(らしきもの)が生えてきてくれた。

というわけで、つくってみましたルッコラの菜の花(らしきもの)のスパゲッティ。アンチョビと瓶詰めオリーブのスライスで味付けしてみた。
よしよし、ほのかな苦みがラペの菜の花のパスタに似ていて、すごく懐かしい味がする。

やはり、この苦みを味わってこそ春!

P.S.
私を疑り深い目で見るSさん、Tさんへ
今日はエイプリルフールですが、この話は本当です。決して嘘ではありません。

真冬のルッコラ2007年12月30日 22:56


真冬になって、霜が降りようが雪が降ろうが、へこたれず青々として元気いっぱいな庭のルッコラ。12月中もずっと大活躍であった。
ディルやフェンネルも、ほとんど凍っているものの、まだまだ生きている。

というわけで、今年最後のパスタは、庭のハーブ揃い踏み。
ディル、フェンネル、ローリエ、ローズマリー、ルッコラを大動員してパスタをつくってみた。
昨日、ポフトボナーという店で、鳥の料理を頼んだものの、それが食べきれず、お持ち帰りした。今日はこれを細切れにして、庭のハーブどもを合わせ、年忘れのパスタが完成。

ほとんど力業のいい加減なレシピながら、やはりポフトのお父さんが選んだ鳥が凄かった。この鳥の旨さが、いい加減なレシピを飲み込んでしまった。
唐辛子1本まるごと入れても、その辛さを感じないくらい、鳥の旨みが勝る。

この鳥を入手することは不可能と思われるので、もう二度とこのパスタはつくれない。これもまた一期一会。ありがとうポフトボナー。

サンマのスパゲッティ2007年09月04日 19:45


 先週の長い新潟出張で、ひたすら海の幸、主に寿司ばかりに専念していた反動か、今週は普段より洋食を食べたいと思う。

 この反動が効を奏したのが、日曜日につくったサンマのスパゲッティだった。
 とにかく、おいしいスパゲッティが食べたくて仕方がなかったのだが、何をどうしたいのか焦点が定まらなかった。でも、スーパーで買い物をしている際に、一尾99円のサンマを見てひらめいた。久しぶりに、レシピが頭の中で出来上がって来る手応えを感じた。

 オリーブオイルにニンニク、ローリエの香をつけ、そこに小さめに切ったサンマを入れ、さらにフェンネル一房をかぶせる。サンマに焼き色が付いたところでトマト投入。そこで輪切りにした唐辛子を加えて煮込む。スパとからめたら、最後に、ルッコラを散らして完成。

 サンマを洋食につかうと、独特の味と臭いが気になってしまうことがあるが、サンマとフェンネルとの相性がよいのか、ルッコラとの組み合わせがよかったのか、なぜか、どぎつい味の連中が渾然一体となってくれて、かなりおいしかった。

 今朝テレビを観ていたら、有名なイタリアンシェフが、サンマのスパゲッティのつくり方をやっていた。こちらは、ローズマリーやセロリ、ネギとあわせたもので、ニンニクやトマトは使用せず。

 サンマのスパゲッティは、どうやら白でも赤でもいけるようだ。
 庭のトマトも収穫シーズンが終わってしまったことだし、今度は白でやってみよう。

純度100%トマトソース2007年08月06日 20:31


 梅雨が明けたせいか、わが家の庭の食料生産量が一気に増えた。
 
 トマトの苗は、梅雨の間に吹いた突風でかなりの茎が折れてしまった。それでも今は、続々と食べ頃のトマトがとれる。そこで昨日の日曜日、庭でとれたばかりのトマトを大量に投入してトマトソースをつくり、スパゲッティにあえて食べてみた。

 今回はニンニクも唐辛子も入れていない、トマト100%のソース。ただ食べる直前には、庭のハーブをトッピングして、オリーブオイルをかけた。トマトとハーブとオイルのみの味付けである。
 調理用のトマトを庭で完熟させているため、大量につかっても酸味が強くならない。そこで、ほとんどこのトマトの味だけで押し切るという作戦で臨んでみたわけである。

 これはうまかった。ときどきイタリアで出くわす、非常にシンプルなトマト味スパゲッティに近いものができた。

 数週間前には、ニンニク、唐辛子、アンチョビ、黒胡椒を入れていたが、次第にアンチョビや黒胡椒が省略されるようになり、ついにニンニク、唐辛子も抜きになった。
 工夫を重ねる途中で、庭に生えてるものだけでできたトマトソースをつくりたい、というこだわりが生まれたせいでもある。

 それならいっそ、プーリアあたりにでも移住して、オリーブの木なんかも何本も育てちゃったりして、全部自家製のパスタでもつくるか・・・と、冗談で女房に言ってみたわけだが、・・・何も返事してくれなかった。

 だから、冗談だってば。

ラペらしき、オレッキエッテのような2007年04月05日 23:16


春になったからには、ラペのオレッキエッテが食べたい。
しばらくプーリアには行けそうにもないし、そう思うと余計に食べたい。

ということで、先日、ラペらしき野菜のオレッキエッテのようなショートパスタをつくってみた。
つかった野菜は菜の花だが、いまだにイタリアのプーリアあたりでラペと呼ばれている野菜と、日本の菜の花が同じものなのか、似てるものなのか、全く違うのかがわからない。一度、現地のレストランの親爺が調理される前のラペの花を見せてくれたことがあった。確かにそれは菜の花そのものだった。まあ見た目も味もほぼ同じなので、その辺りはあまり追求しないことにしておこう。

問題はオレッキエッテの方だ。
私としては、乾燥パスタで間に合わせたかったのだが、女房は乾物のショートパスタはイヤだと仰る。
幸か不幸か、一月前くらいのことだったろうか、小倉優子さんがプーリアのオストゥーニでオレッキエッテのつくりかたを習うというテレビ番組が放映されていた。これを観た女房が言うことには「コリン星人でもつくれるのだから、あなたにもつくれるはず。」
いや私がみたところ、小倉優子さんはかなり器用で飲み込みが早い。もしかすると前にもショートパスタをつくった経験があるのかも知れない。コリン星人といえども侮れないのではないか。そう私は言った。
すると、女房からは「バカだったらアイドルなんてやってられるわけがないでしょう。」と一喝されてしまった。いやいや、だとすればますます簡単ではない、つまり私には容易にはつくれない、ということになるのだが・・・。まあとにかく、生のオレッキエッテを私がつくるということで言いくるめられてしまったわけである。

生パスタを打つのは10数年ぶりである。
かつて参考にした料理本をみて、ともかくパスタ生地をつくってみた。そこまでは一応普通にできた。
困難を極めたのはオレッキエッテの形にすることだった。オレッキエッテとはちっちゃな耳という意味。丸くて真ん中にくぼみがあって、耳のような皺があること特徴なのだが、この形にすることは最後までできなかった。テレビでやっていた方法を真似てみたつもりだが、全く思うようにならず。それらしき形にはしたものの、オレッキエッテとはほど遠い形にしかならなかった。

そして最大の失敗は、一個分の大きさだった。
茹でたときに膨張することを計算に入れていなかったため、本来のオレッキエッテの2倍以上の大きさに仕上がってしまった。
ラペらしき野菜のソースづくりはうまくいったし、味自体は懐かしきプーリアの味だった。しかし見た目はオレッキエッテとはかけ離れている。
こうなった以上は、現地の旅行会社がアルベロベッロあたりで企画している料理教室にでも出かけるか、とも思ったが、・・・実際に出かけるのはやっぱり瓦礫の山の方だろうな。