設定30℃の快楽2005年08月08日 15:02

このところの猛烈な暑さに耐えかねて、先週の金曜日、布団をエアコンがかけられる部屋に移動して寝ることにした。
わが家では、冷房をかけることは滅多にない。そのためか、28℃の設定で寝ていると寒く感じた。
そこで、土曜の夜には30℃に設定変更。今度は適度な涼しさ加減になった。吹き出される風も穏やかで、なかなか快適だった。

それにしても、30℃の設定で快適とはどういうことなのか?
機械が認識する温度や、それに反応して噴出される冷気の加減には誤差があるだろうから、実際に私が寝ている場所の温度はもっと低いと思う。
しかし、誤差を考慮に入れても、十分に熱帯夜なのでは?

このところの東京は、昼も夜も30℃超が当たり前になってきている。
夜になっても、外気温があまり下がらないし、家が保っている熱気が残り、部屋の中はかなり暑苦しい。32~35℃が当たり前になってくると、設定30℃でも涼しく感じてしまうようだ。

ところで、今は省エネのためエアコンの設定温度は28℃が推奨されている。
しかし、夏の猛暑が常態化し、さらに気温が上昇してしまうと、たとえエアコンの温度設定を低めにしても、消費電力はどんどん大きくなって行くのではないかと思う。30℃から28℃に下げるよりは、35℃から28度に下げる方がエネルギーを消費するはず。省エネの計算が狂うのでは?
そのうち、推奨設定温度は29℃や30℃になったりするのだろうか。この週末の体験からすると、やってみれば何とかなりそうではあるが。

PCの”セキュリティー対策”と言えば・・・2005年08月30日 12:04

いよいよ引っ越しは来週に迫った。
この1か月ほど、引っ越しの準備に追われ続けている。なのに、準備はまだ半ばほどしか進んでいない。

今回の引っ越しでは、過去の遺物を大々的に棄てることにした。
学生時代に使っていたシンセサイザー、ミキサーその他の機材類をやっと棄てた。これらの機材は、廃棄するときの費用が高くつく。私が買った市役所の粗大ゴミシールはすでに8000円を超えているが、そのほとんどが楽器と関連機材のものだった。

さらに厄介なのがパソコンとハードディスク、フロッピーディスクの山であった。
今回の引っ越しにあたっては、NECの98シリーズ3台(OSは何とMS-DOS,NT4.0,Win98)、Win95×1、Win98×1の合計5台を廃棄することにした。
何でこんなモノを残していたのか、と言うと、すべてはバックアップのためだった。

私がパソコンを仕事に使い始めた15年前、パソコンのセキュリティー対策と言えば、それはデータの消失に備えるためのバックアップを意味していた。
そのため、当初はバックアップ用のフロッピーが年々増殖した。
その後、ハードディスクが安価になると、ディスクが壊れる前に新しい装置と取り替え、ディスクごと保存するようにしていた。その頃は、CD-RやMOの機械を買うより安上がりだったのである。
そして、世の中からNECの98シリーズが消えてしまうと、98用のDOSソフトと、そのソフトでしか読めないデータを生かすために、パソコン本体を”バックアップ”する必要が生じた。今となっては明らかに不要だったとわかるのだが、当時は絶対的に必要なことに思えたのである。
そのうち、パソコンの廃棄にお金と手間がかかるような時代に入り、古いパソコンを棄てる機会を失ってしまった。

こうして蓄えられたパソコン、ハードディスク、フロッピーには、個人情報とプライバシーに関するデータが満載されている。昔のセキュリティー対策が、今となっては逆にセキュリティーを脅かす結果となったわけだ。

ともかく、すべて完全にデータを消去しなければならない。
ところが、ハードディスクごとデータを完全消去してくれるソフトを買いに行ったところ、NEC98シリーズに対応したソフトなど売っておらず、Win95にさえ対応していないソフトばかりであった。
仕方なく、ハードディスクのフォーマットと、誰かに読まれても問題のないファイルのコピーとを繰り返し、手作業で消去を始めた。
98のノートに至っては、本体が起動しなくなっていたため、ハードディスクを外し、分解したうえでディスクに磁石をくっつけ、さらにハサミの先などで傷つけたりして廃棄した。

フロッピーは、フォーマットとファイルコピーの後で、爪でディスクを傷つける方法で対処した。だが、途中で気が付いたのだが、爪でディスクに溝を付けたくらいでは、ファイルが読めてしまう。そんなわけで、シャープペンの先で傷つける方法に切り替えた。

こうした作業の後で、今度は膨大な紙の資料との格闘が待っていた(まあ、この話はあとで機会があれば書くとしよう)。
そんなこんなで、過去の遺物に振り回され、引っ越しの準備は遅々として進まないのだった。