今月の「寺門興隆」2005年07月07日 14:55


昨年の秋頃から、ものすごく注目している雑誌がある。
その名は「寺門興隆」。出版元は興山舎(www.kohzansha.com)

実は中身を読んだことは一度もない。この雑誌の存在を知ったのは、朝日新聞の広告欄からだ。
しかし、この広告が秀逸で何とも素晴らしい。
月に一度、第一面下段に登場するその広告を、私は楽しみにしている(今月分は昨日の朝刊に載っていた)。

この雑誌には、お寺の経営向きのことや(例えば、檀家をどう獲得したらよいかといったノウハウ)、仏教界の話題に関する記事が掲載されているようだ。
素晴らしいのはその見出し。
お寺の経営や住職やその家族の生活というものが、週刊誌の電車の中吊り広告風の言葉で、生々しく表現されている。

今月のトップは「自らが修行する僧堂に火を放った青年僧の心」であった。ほかに「住職も志す心理カウンセラーになるための心得と実際」「インターネットはお寺に役立つか」といった記事がある。
連載ものとしては「ツッパリ和尚日記」や「住職夫人にも言わせて」が目をひく。また、宗教学者の島田裕巳先生も連載記事を執筆されているようだ。
(なお、女房のご意見によれば、今月号の見出しにはいつになくキレがないとのことだった。)

残念なことに、年間購読制のため、1冊ばら売りはないらしい。したがって書店でお目にかかれることもない。だから一度も中を読んだことがないのである。
まあ、それだからこそ、広告の見出しだけを読んで、どんなことが書いてあるのかを想像したりするのが楽しいのかも知れない。

ちなみに、8月号の特集は「富士山の所有権」だそうだ。どんな見出しが登場するのか、今から楽しみである。

F1で苦戦のブリジストン2005年07月11日 18:05

昨夜はF1のイギリス・グランプリのテレビ中継があったのだけれど、途中で眠くなって寝てしまった。
私は中嶋悟時代の頃からF1が大好きで、テレビ中継は欠かさず観ている。ただ、放送時間が深夜となるため、昨夜のように途中で寝てしまうか、録画しておいて翌日観る場合が多い。

そんなとき厄介なのが、まずスポーツ新聞。
ブームだった頃は、常にうつむきながら通勤しなければならなかった。うっかり顔を上げると、駅のホームや電車の中でスポーツ新聞を広げている人がいて、「ヴィルヌーブ今期3勝目!」なんて見出しが目に入ってしまう。誰が勝ったかが事前にわかってしまうから、録画を観る楽しみは半減だ。
最近はF1ブームも下火になったせいか、結果が大見出しになるようなことはない。たぶん、今の人気の程度なら、ホンダ、トヨタが優勝したり、佐藤琢磨が表彰台に乗ったりしない限り、スポーツ新聞も大きくは取り上げないだろう。人気が落ちたのは残念だけれど、録画派としては大分楽になった。

そしてもう一つの天敵。それは、ブリジストン本社ビルだった。
私の職場はブリジストン本社ビルの裏手にある。そのため、通勤の際には、このビルの前を必ず通らなければならない。ところが、ブリジストンのF1へのタイヤ供給以来、このビルに「祝 F1通算○○勝」といった垂れ幕が下がるのである。それだけでおおよそ誰が優勝したかの見当がついてしまうのだが、一階のショーウィンドウのところには、表彰台に乗ったドライバーたちの写真も張り出される。
これを観ないで通勤するのは至難の業であった(もっとも、去年あたりからだろうか、私のような録画派に配慮してか、1日くらい置いてから張り出すようになったようだ)。

それにしても、今年は胸を張って歩ける状態が続いている。
ブリジストンタイヤをはくフェッラーリが不調のため、優勝の可能性があまりないシーズンになってしまった。今シーズンはミシュランタイヤユーザーが優勝をほぼ独占している。

赤い皇帝と跳ね馬を応援していた私としては、何ともつまならいシーズンである。
結果を事前に知ることなくビデオが観られる状況になっているというのに、なんだか、録画を観るのが、あまり楽しみではなくなってしまった。

禁煙+7kg減量 vs 30kg減量2005年07月19日 12:18

私が禁煙を始めたのは去年の7月下旬だったから、そろそろ1年となる。

思えば、禁煙を思い立ったのは去年のプーリア旅行の最中だった。
南イタリアのギラギラした太陽に焼かれ、汗だくになって歩き回り、ベンチで一休みする。
何となくタバコがうまくない。そりゃそうだ。激しい脱水と塩分不足の状態で、思い切り煙を吸って息を止めたりするのだから苦しくなるのが当然。
私に必要だったのはタバコではなく、ミネラルウォーターであった。
しかも、あの喫煙者天国だったイタリアの変貌を目の当たりにすることになった。レストランが禁煙になったのは当然として、道ばたなどで吸っている人も見かけなくなった。東京なんかよりも、ずっと南イタリアの方が禁煙が進んでいるのではないか、とさえ思った。

タバコをうまいと思わないのに、吸える場所を探し回ったりするのもばからしい。
かくして、自然とタバコを吸わなくなり、日本に帰ってからは、職場のベランダで残っていた1本を吸ったきり、タバコを買いに行かなくなった。

それからだと思うのだが、私の体重は少しずつ減少を始めた。
普通は禁煙すると体重が増えると言われるのだが、逆になったのである。たぶん、禁煙によって体重が増えることを懸念して、意識的に食事の量を減らすようになったせいだと思う(あるいは、喫煙による体の負担が解消され、基礎代謝の量が増大したとか?)。
今では、最大の頃より7kg減量している。このところ、ベルトをハサミで切ることが多い。ズボンの類はみな緩くて大変なことになっている。

一昨日、栃木の実家を久しぶりに訪ねたときは、この禁煙とダイエットの成功を両親や妹夫婦に自慢するつもりであった。
しかし、両親の方は、「ちっとも変わらない」「腹が出ている」「ホントに7kgも減ったかぁ?」という反応であった。

それもそのはず。凄い人が近くにいたのである。
実家を訪ねたとき、玄関から見知らぬ若者が出てきた。一瞬「誰?」と思ったが、挨拶の声でわかった。妹の旦那様ではないかいな。
聞けば、30kg減量とのこと。スケールが違う!別人のよう!
最初は、ごはんをおかわりするとき、少しだけ間を置くことから始めたそうだ。それで、勢いにまかせて食べ過ぎないようにしたとのこと。そうやって地道な工夫を重ねてきたそうで、その体験談もまた質が高いのであった。

敗北感で落ち込む私に、その義理の弟は、「勝ち負けの問題じゃないでしょう」と慰めてくれた。

健康診断は自費検診で2005年07月21日 18:12

訳あって診断書を書いてもらう必要ができ、今日は、自宅近くの病院まで健康診断に行ってきた。
行列をつくってレントゲン車の前に並ぶような集団検診は何度も経験があるが、今日のような個別の診断は初めてである。病院では、これを「自費検診」と呼ぶらしい。
この自費検診なるものを受けてみて、なるほど、この手があったのかと思った。料金は集団検診方式と比べると高めだったが、今日は体のダメージが非常に少なくて済んだ。

私にとって、健康診断は死闘に近いものがある。いくつもの難関が私の前に立ちはだかるのである。
中でも一番の難関は採決である。
私の血管は異常に細いらしく、看護士さんにかなりの技量がないと、一発で血が採れない。左腕をやってダメで、右腕でやり直しということがよくある。
このときばかりは、若くて綺麗な女性ではなく、パンチパーマ風の頭をしたベテランの看護士さん(なぜかそういうヘアースタイルの方は採血が上手なのだ)の方に当たるよう祈るのである。
前回の診断のときなどは、若い看護士さんから、私の腕を見るなり「すいません、上の者と替わります」と言われた。しかし、その上司の方は、私好みのヘアースタイルではなく、しかも美人であった。案の定、あまり上手ではなく、針を刺してから、針先で腕の中の血管を探るような動きをされてしまった。これが非常に痛い(翌日も痛みはとれなかった)。

次は眼底検査というやつで、今度は私の目の細さとまつげの長さが写真撮影の邪魔になる。
「もっと目を開けてください」「思いっきり開けてまーす」というお決まりのやり取りの後で、検査技師さんが私の目を見て、「そんなに細い目じゃ仕方ないですね」とでも言うようにフッと笑う。そして、私のまぶたを思い切りつまむのである。
それでも眼底撮影は失敗する。一度、撮影のための光を当ててしまうと、しばらく経たないとやり直しができない。時間が普通の人の何倍もかかってしまうのだ。

最後の難関は心電図である。
何しろ、針先で腕の中の血管をまさぐられたり、まぶたをひっくり返すようにつままれた後だったりするから、次は何をされるかと体は緊張しっぱなしだ。
力が抜けてないと心電図がとれないらしく、検査技師さんは、「ikeさん、何だか力が入ってますね。よーく力を抜くようにしてください。」と言いながら、いったん打ち出された紙をバリバリと破る。
「まだ力入ってますね」バリバリバリ・・・。いつになったら終わるのやら。

やはり、集団検診方式だと、時間勝負の流れ作業になってしまうようで、丁寧に扱ってくれないところがある。
しかし、今日はすべてが無事に終わった。
採血してくれた看護士さんは、私好みのパンチパーマではなく、なんだかアルプスの少女ハイジのように愛らしい方であった。そのため、最初は恐怖を覚えたが、かなり上手だった。心電図も採血の前だったせいもあって順調。
レントゲンも、半裸のままレントゲン車の外で待つ必要もなく、ほとんど待ち時間なし。

なかなかよかった自費検診。ただ、定期的に自分から病院に出向くのは難しいかも。