十字軍の町の猫たち2012年12月26日 00:17

久しぶりとなる更新をクリスマス(現地時間はまだ25日の夕刻)の旅先から。
写真は、昨日から滞在中のアッコン(Akko)にある十字軍の町で出会った猫。私をみつけると、さっと近づいて体をすり付けてきた。

何でこんなところのやってきたかというと、ここも皇帝フェデリーコ2世お立ち寄り場所だからだ。
そのあたりの事情は後ほど詳しく書こうと思うが、明日はヤッファ近くへと移動予定。要するに今回は、ヤッファ条約が結ばれたときのフェデリーコの足跡を辿ろうというわけである。

ところで、このあまり適切とは思えない「時期」(12月中のツアーは催行中止になった)に出発を強行した私に、とある知人が「コレクター心理は恐ろしい」と言っていた。
まさにそのとおりだとは思うけれど、ここは今日も外国からの観光客で賑わっている。

猫たち、その22012年12月26日 03:05

こちらの猫は、「十字軍の町」(という観光スポットがある)の入り口付近で見つけた。
最初は私から逃げようとしたり、カメラのフレームに収まったかと思うとあっちを向いたりで、ちゃんと撮れなかった。

ところが、ある時点からこのポーズのまま動かなくなった。それで、カメラを近づけてパシャリ。

私がこの写真を撮ってから振り向くと、後ろにビデオやカメラを構えて順番待ちをしている方が二人ほどおられた。

この猫、後続の方々に対してもこのポーズのままじっとしており、猫なのに、観光客を相手にサービスを怠らない。なんだか撮影会っぽい感じになってしまった。

きっとこれと同じような写真が、ネット上には少なくとも30枚くらいはアップされているに違いない。

猫たち、その32012年12月26日 03:38


こちらの猫は Khan a-Shawarda という広場でお昼寝中。
私の方をちらと見ただけでお昼寝続行。大物の風格あり。

だらけた猫もいたものだ、と思っていた。
が、後で道を歩いてるこの猫と再会した。
右前足が不自由になっていて、うまく歩けない様子。体を激しく上下させながら必死に歩いていた。

なるほど、ひまな観光客を相手に、いちいち起きあがっていたら体力がもたないのだろう。
昼寝を邪魔してゴメン。

アートの街、猫の街2012年12月27日 05:07


Tel Aviv という街は、その白い建築群が世界遺産に登録されているように、街並みが小粋で、街全体にアートが溢れている感じがする。

そんなアートな街を、猫たち、あるいは猫好きの人間たちが見逃すはずもなく、中心部の高層ビルの近くにも、ショッピング街にも、猫がいる。路地にはキャットフードが撒かれ、猫天国の度合いも、東京下町に匹敵するほどに世界遺産級である。

フェデリチャーノの聖地ヤッファ2012年12月27日 23:44


ついに本日、念願のヤッファ(Old Yaffo /Tel Aviv)に行くことができた。

フェデリーコ2世(神聖ローマ皇帝)とアル・カミル(アイユーブ朝スルタン)との間で締結された平和条約ゆかりの地である。
キリスト教徒とイスラム教徒によるエルサレム共同統治を、わずか10年ほどとはいえ、本当に実現してしまったのがヤッファ条約である。天才フェデリーコならではの発想と交渉力が生んだ歴史上後にも先にもない平和条約だった。
そのため、私はかねてより、イエージ、カステル・フィオレンティーノ、ヤッファの3都市をフェデリチャーノ3大聖地と位置づけてきたわけである(もう全部行ってしまったので、5か7に増やそうと思うが)。

現在のヤッファは、大勢の外国人観光客が押し寄せて来ているけれど、ほとんどの人はヤッファ条約なんて知らないと思う。
紀元前18世紀からこの港町は存在していたそうで、とにかく途方もなく長い歴史がある。海がきれいで、ジュエリー店や土産物店が並ぶ古い街の散策が楽しいところだった。