500mm「反射望遠鏡」の世界2008年03月02日 19:07


先月、鳥さんの観察のため、新兵器を導入した。
500mmのケンコー製ミラーレンズ。絞りはF8固定で、しかもマニュアルフォーカス。写真用レンズというより、カメラに取り付け可能な「反射望遠鏡」と言った方がよいかも知れない。普通のレンズのようなシャープ感がなく、写りはいまいち。

しかし、この35mm換算で750mm相当となる超望遠の世界はなかなかのもの。これまで見えなかったものが見えるようになった。

おかげで、このレンズを付けて歩いた初日、田んぼのあぜ道にいたカシラダカを発見。ツグミだろうと思ってファインダーを覗いてみたら、カシラダカのメスだった。珍しくはないが、これまで私が見たことのない鳥さんだった。

2日目には、シメ、カシラダカ、イカル、ホオジロが観察できた。シメを見たのも今回が初めて。ホオジロは東京の高尾山でよく見られたけれど、松本では初めて。
この日は、ツグミやジョウビタキのような冬の常連さんたちや、カワラヒワ、トビも観察できたから、ほんの1時間足らずの散歩だけで、これだけの種類の鳥さんが観察できた。これにスズメだのヒヨドリだのを加えると種類は10を超えた。

そして、この日の初ものとして忘れられないのが、上の写真の鳥(セキレイの仲間だが正体不明)。
しっぽの振り方がセキレイと同じで、少し緑がかっていたことから、たぶんビンズイだと思うのだが、タヒバリのような気もして、自信がない。当然、見るのは初めてだった。
立ち止まって上を見たり、しっぽを振るその仕草に何とも言えない愛嬌がある。地味な鳥さんだが、一目で好きになった。

これまでは300mm(450mm相当)までのズームレンズしか使っていなかったけれど、この500mm(750mm相当)は鳥さんの「観察」にはかなり使えることがわかった。
ただ、「写真」となるとキツイ。1/1000以下の早いシャッターを切ってもブレることブレること。α700の手ブレ補正も、焦点距離をカメラが認識できないせいか、あまり効果なし。1脚を持ち歩き、鳥さんを見つけると、とっさにカメラを取り付け、マニュアルでピントを合わせるのだが、その間に鳥さんたちは飛んで行ってしまう。

それでもAFレンズに手を出す気にならないのは、高価なのと(それが最大の理由だが)、400mmクラスになると重量が1kgを超え、でかすぎるから。
このミラーレンズのように、軽くてコンパクトな、デジカメ専用の超望遠レンズを開発してもらいたいものだな~、と思う今日この頃である。

そんなわけで、タムロンさん、シグマさん、トキナーさん、よろしく(とくにトキナーさん、αとも仲良くしてね)。

コメント

_ 駄菓子 ― 2008年03月06日 17:25

ikeさん、物欲がつのるばかりですね。
ご心中、お察しします。
昔は一眼レフ用のレフレックスレンズ(ミラーレンズ)はずいぶんありましたよね。
不思議なボケ味が印象的でした。

いまでは、AFができないと売れ行きが見込めないんでしょうか。
確か、絞りもフィルターで調節していたような記憶が。

関係ありませんが、コンパクト派の私は、リコーのカプリオGX100を買いました。

_ ike ― 2008年03月11日 21:00

駄菓子さん、こんにちは。

ミラーレンズだけでなく、400mmF5.6単焦点(昔使ってました)というのもすっかり姿を消しました。
ズームでカバーできるためでしょうが、必要だと思うものがどんどんなくなってますね。

リコーのコンパクトは銀塩もデジタルもいいですよね。
私はカプリオの古いR1を今も使ってます。

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