ジェンソン+ホンダ、優勝おめでとう!2006年08月09日 16:47


一昨日、職場の同僚S氏と焼き肉を食べに行ったとき、私がF1(自動車レース)のファンだと言ったら、「アレのどこがおもしろいんですか?」と言われてしまった。
そのとき、とっさに私の口から出てきたのはこんな答えだった。

「人間関係。」

普通の人にとって、「アレ」は、車が同じコースをぐるぐる廻っているだけの退屈な興行にしか見えないらしい。しかし、世界中に大勢のファンがいるのも事実で、アレはアレなりに、非常に味わい深い興行なのである。

私がおもしろいと思うのは、関係者のほとんど(純正ニッポンチームであるスーパーアグリだけは除く)が、「和をもって尊し」の精神とはほど遠いところ。
F1を主宰している団体と、車を出走させているチームとの間の確執。同じチームに所属しているドライバー同士の確執(本来は助け合わなくてはいけない建前なのにね)。そして、昔つきあっていた女性を巡る確執。要するに、サーキット上でレースを競うこととはあまり関係ない確執に溢れているわけである。
私たちはもちろんレース自体をみるわけだけれど、車の競り合いの中に、そんな確執がにじみ出てくることがあっておもしろい(かつては、あからさまに車をぶつけたていた人もいたような・・・)。

ドライバーにとってF1は自動車レースの最高峰であるから、優勝という栄誉をめぐっての激しい利害のぶつかり合いがある。主催者や出走チームにとってみても、F1は巨額の金が動くビッグビジネスである。
金と名誉を巡るギラギラした欲望のぶつかり合い。それがF1だとも言える。スポーツ界にありがちな、説教じみた精神論がほとんど排除されているようなところがすごくいい。

そんなF1の世界にあって、昨年、某タイヤメーカーが窮地に追い込まれたとき、そのメーカーの責任者(フランスの方です)がニヤニヤしながら言っていた言葉は名言だった。
「みんな家族みたいなもんじゃないか。家族の誰かが困っていたら、助けるのが当然だろ?」
彼がニヤニヤしていたのは、そんな説教じみた言葉が、F1の世界では全く通じないことをよく知っているからだろう。

何はともあれ、ジェンソン・バトン、初優勝おめでとう。
ずっと待ってたんだから。

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プーリア

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