カプア2006年08月26日 20:26


カプアという街は、前々から気になっていた。
歴史に関する本を読んでいると、この街での出来事がたびたび登場する。そういえば、ロベルト・ギスカルドと南イタリアの覇権を争っていたノルマン人リカルドはカプア候だった。

カッシーノから少し南に下りたところにあるので、立ち寄ってみた。
アッピア街道が街を通っており、ローマ側から入ると、橋の手前に門の遺構がある。これはフェデリコ2世がつくらせたもので、かつては皇帝様の像がアーチ状の入り口の上に飾られていたそうだ。

この門に飾ってあった彫像の残骸は、市内の博物館に展示されている。それで、その博物館にも行ってみた。
残念ながら、皇帝像は原型を留めておらず、石の固まりにしか見えなかった。
むしろこの博物館のコレクションで良かったのは、たくさんの赤ん坊を抱えた女神像の数々。それと、墓所に埋められていた夥しい数の小さな像。古代の人々のローカルな信仰を具体的なかたちでみることができた気がする。この手の博物館にはよく行くけれど、ここのコレクションはユニークだと思う。

ちなみに、この博物館では、荷物はロッカーに預け、ガイド付きで廻らなければならない。
イタリア語だけのため、ほとんど意味がわからず、それに客は私一人。
延々と意味不明の解説を聞く私と、その状況がわかったうえで延々と解説し続けるガイドさん。歴史マニアである私はときおり妙な展示物や"単語"に反応するため、ガイドさんも止めるに止められないご様子。お互いつらいものがあった。

カプアの街自体はというと、なかなか古びていていい感じだった。
それと、スター気分で街が歩ける。みんな私に注目。久しぶりに"あんたここで何やってんだ?"という感じの視線を浴びた。

コメント

_ aglianico ― 2006年08月27日 21:16

やあ~ikeさん…楽しいですねぇ~。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
次の答えを入力してください。

プーリア

コメント:

トラックバック